驚きの車 買取
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この研究センターには、エネルギー分析で高名な物理学者ロバートーウィリアムズがいて、「最終用途アプローチ」により世界のエネルギーの将来像を描き出している。
私も八〇年代中頃以降、彼らのワークショップに参加し、その後も関連が深いところである。
燃料電池車の最前線このグループはインド工科大学のアミリヤーレデイ、ブラジルのサンパウロ大学のホセーゴー巾デンペルグ、スウェーデンのルンド大学のトーマスーヨハンソンらと共同で、世界資源研究所から「サステナブル世界のためのエネルギー」という報告を出版した。
この報告はエネルギー利用効率の向上と再生可能エネルギーの可能性を展望したもので、当時エネルギー上庄業側か主張していた「サプライーサイドーアプローチ」に対抗するものとして高い評価を受けたものだった。
「サプライーサイドーアプローチ」とは、世界のエネルギー需要が幾何級数的に増大することを仮定して、これを大量の石炭と原子力で供給しようとするものだった。
この考え方はエネルギー需要の急激な増加を前提にしており、効率の向上の余地が多くあることを全く無視していることがわかったのである。
これに対して「最終用途アプローチ」は、予不ルギーの最終用途の効率を向上させ、必要なエネルギーを減少させてゆき、これにできる限り多くの再生可能エネルギーを供給しようとするシナリオの研究であった。
こうした研究はその後に発生する多くの研究を生み出し、IPCCの第二次報告書にはそのコンセプトが紹介されるまでになった。
「サステナブル世界のための于不ルギー」報告は、第t上章に述べた「望ましいエネルギー戦略」の震源地なのである。
オグデンの研究もこのような水素1㎡あたり(円)PEM水電解アルカリ水電解メタノール改質天然ガス改質ガソリン水素コスト(WE - NET)背景があって生まれてきている。
米国の計算では、水素はガソリンなみのコストになるとしている。
日本ではどうだろうか。
日本ではガソリン税は揮発油税(四八・六円/リットル)と地方道路税(五・二円/リットル)で、合計五三・八円/リットルである。
ガソリン価格がI〇〇円/リットルとすると、税抜き価格は約四六円/リットルになる。
NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)のWE‐NETプロジェクトの計算によると、」ノルマル立方メートルあたり、天然ガス改質で四〇円、メタノール改質で五三円、アルカリ水電解で七五円、PEM(固体高分子型)水電解で六八円程度になっている。
一ノルマル立方メートル水素は、熱量としてはガソリンの三分の一に相当する。
しかし燃料電池車は効率が高いので、ガソリンーリットルと水素一ノルマル立方メートルがはぼ同程度の価値になる。
各種の水素製造法による水素のコストを示している。
ガソリンについては、一リットルあたりの税抜きコストを表示してある。
日本でも、水素コストは税抜きのガソリンと同程度になることが計算されているわけである。
水素供給の実験現在ある天然ガス用のパイプラインは、将来は水素の輸送に利用できると考えられている。
メタンガス中に一五%まで水素を混入して輸送できる。
この混合ガスはハイタンと呼ばれている。
ハイタン(H y thane =H ydrogenVlethane)は水素と天然ガスの混合ガスで、移行期のエネルギーとしても期待されている。
電力の輸送には高価な送電線と鉄塔が必要であり、五―八%の送電損失があるが、パイプラインはこれに比較すると安価であり、ロスも少ない。
ただし水素は天然ガスに比較すると圧縮しにくいため、輸送コストは三〇%ほど割高になるとされている。
自動車用水素インフラの建設が試験的に行なわれるようになっている。
このような例としては、シカゴ市のバスーステーション、サクラメントのCaFCP(カリフォルニアーフェルセルーパートナーシップ)の水素供給ステーション、日本ではWE‐NET計画による水素ステーションなどがある。
水素の輸送や水素充填ステーションの実例を見てみよう。
すでに天然ガスの幹線パイプラインは、ヨーロッパでは八〇万キロメートルに達している。
さらに西シベリアからドイツやイタリアへ七〇〇〇キロメートル、トルクメニスタンからイランとトルコを通ってアテネまで四〇〇〇キロメートルなどが構想されている。
米国では幹線パイプラインが四四万キロメートルに達している。
テキサス州ヒューストンでは一九六九年以来、エアープロダクツ製造会社(AirPr乱uctsManufacturingCorp.)が、すでに二三二キロメートルの水素ガスパイプラインを建設して運用している。
このパイプは直径六-八インチで五八気圧、大気温度で乾燥した水素を送る。
最大四〇〇気圧まで使える普通鋼が使われていて事故はないという。
一九九八年から走行開始シカゴ市の三台の燃料電池バスは、二年間でI〇万人の乗客を輸送した。
タンクローリーで水素ステーションまで輸送した液体水素を、三〇〇〇リットルのタンクに貯蔵する。
これを加圧して気化すると二五メガパスカルの高圧水素ガスが得られる。
液体水素を圧縮するもので、気体の水素を圧縮しない方法をとっている。
カリフォルニア州の州都サクラメントにあるCaFCP(カリフォルニアーフェルセルーパートナーシップ)は、燃料電池車の実験走行と普及のために、自動車会社、石油産業、水素メーカー、政府関連の四つのグループの資金により設立されたものである。
燃料電池車の最前線このプロジェクトは、D社上級副社長フェルディナンドーパニク博士の提唱に、カリフォルニア大気資源協会が協力して開始された。
二〇〇三年には、カリフォルニアに五丿六ヵ所の水素充填所を設置する予定という。
自動車会社は各ブースにならんで陣取り、燃料電池自動車の走行実験を行なっている。
私は二〇〇二年に、ここのトヨタのブースを見学した。
水素防護、検出装置付の建物の設計があり、水素の安全規格を定めようとしている。
トヨタの担当者の説明では、すでにB社と同程度のレベルの燃料電池スタックを開発済みであり、充分競合できるとしていた。
建物の裏手には液体水素タンクがあり、ここから水素を自動車に充填するように4つている。
二〇〇〇年に建設されたCaFCPの水素供給システムは、一万七〇〇〇リットルのタンクに液体水素を貯蔵して、これを大気との熱交換器で加熱してガス化する。
このあと五〇メガパスカルに圧縮し、一五〇〇リットルの高圧ガスタンクに貯蔵している。
水素の充填圧力は二五メガパスカルと三五メガパスカルの二種類が用意されている。
CaFCPでは、二〇〇一年に水素供給ステーションに関する報告を取りまとめている。
そこでは車上改質方式に関する期待は鳴りをひそめ、圧縮水素方式がもっとも現実的な選択肢として取り上げられている。
パームスプリングズはロスアンジェルスから南ヘー八〇キロメートルのところにある保養地である。
砂漠の中にある街で豊かだが、高層ビルがあるような場所ではない。
パームスプリングズのウインドーファームはかなりの規模になっている。
一定の方向から吹く風が安定した風力発電を可能にし、新しいエネルギー供給の可能性を感じさせる場所である。
ここに、燃料電池バスを走行させているサンライン社がある。
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